福井良佑の水彩画 Watercolor Terrace

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特別水彩教室 2016秋冬 第7回

ペンを使って水彩画を描く
〜線を楽しみながら絵にしていく〜
(この講座は2016年12月13日に開講しました)

今回はペンを使う楽しさやポイントをご紹介する講座でした。

使用するペンは水性で乾くと耐水性になる、通称ミリペンペンと言われるものです。ペン先が0,03~2ミリと様々な太さがあり、描く箇所によって自由に使い分けることができます。

また線だけでなく点や破線、加えてペンを寝かせたり、ペン先を素早く走らせたりすると、「かすれ」た感じになるのも大きな特徴です。そして最大の魅力は水彩の色を濃く塗らなくても良いことです。水彩画を完成させる時に「何か物足りない」とつい色を塗り込めてしまい、暗く淀んだような作品になることがよくあります。そんな時ペンは(その物足りなさを)助けてくれるのです。つまり線や点が程よいアクセントになってくれるので、絵の強さやメリハリが望めます。

以下ペンを使う時のポイントや注意点です。

1 最初は鉛筆で大まかな当たりを取る
(鉛筆を濃く描き過ぎるとペンのインクが弾かれ、上手く描けな いので注意)
2 暗い部分やコントラストの強い部分には比較的太いペン(例=0,5~1ミリ)を使い、明るい部分には細いペンを使う。 
3 彩色した後にペンを使うことがあっても良い。(むしろ無駄に描き過ぎることがなくなる)
4 影部分などに細いペンでガシガシ塗るのも効果的。

では、講座で使用した作品や参考作品の一部をご紹介します。

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「クリスマスイブ(ドイツ・ローテンブルグ)」
季節的なこともあり、この風景を描いている生徒さんが殆どでした。
ペンを多用した部分は=建物の形・鎧戸の木目・石のザラザラ・建物と地面の境目の草部分・屋根瓦の濃い部分(細部)です。(※クリスマスツリーのライト部分にはマスキング液を使用しています。)


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「秋の散歩道(イングランド・コッツウォルズ)」
建物は形や陰影がはっきりしているので、ペンを使うことにそれほど苦はありません。難しいのは背景の淡い(樹木)部分です。ペンが目立ち過ぎないよう細く淡い線や点を描く必要があります。細いペンを寝かせ気味に描くとややかすれ気味の淡い線描くことができます。


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「昼下がり(スイス・ニオン)」
20年前の作品です。アルシュ紙に描きましたが、この紙はペンの線が自然にかすれた様になり、それがとても心地よかったのを思いだします。(私の経験ではアルシュのように硬くて丈夫な紙ほど かすれた線を描ける傾向にあると思います。)


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「晩秋の或る日(パリ・モンマルトル)」
3年程前に下絵として描いた絵ですが、悪くなかったので講座に出しました。ペンを使うと画風がイラスト的というか明るい雰囲気になるのも魅力の一つです。


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# by suisai1 | 2016-12-15 14:07 | 水彩技法・描き方 | Comments(0)