横浜の石川町で開講している特別講座で、静物画を描きました。 静物画はまずモチーフ選びに始まり、各々の質感や色の違い、
それによる技法選択と、楽しさが尽きず、飽きのこないジャンルです。
今日から授業の実演で描き始めた静物画2点の制作プロセスをご紹介していきたいと思います。
下の写真2枚は先日教室で撮影したものです。
天気の良い日に取ったので、陰影がとても綺麗でした。
今日から「ワインのある静物」(写真上)と「葡萄のある静」(写真下)の
制作プロセスを、ほぼ同時進行でご紹介して行きます。
「ワインのある静物」
サイズ=395×340mm 使用水彩紙=ウォーターフォードホワイト
手順1:鉛筆デッサンと塗り始め
鉛筆デッサン:彩色後に鉛筆の線が目立ち過ぎないように細い線で、そして明るい色
を塗る予定の箇所の線は薄く、暗い色を塗る箇所やコントラストの強い部分は比較的
濃い線で描きました。
絵はスキャナーで撮影しましたが、ブログのとの相性でしょうか、少々画像が乱れて見えます。
クリックして拡大画像をご覧になると幾分見やすいと思います。
光源(太陽光)は左から来ています。
それを意識しながら瓶の影、ラベルの影を大まかに塗ります。
モチーフの影を塗り一段落、陰影の色は単一にならないよう
微妙な色合いを出すように心がけました。
ぼかしで背景を彩色します。背景の彩色は本来はにじみで行った方が
簡単にできるのですが、ややクッキリの色を配置したかったので、
大まかなにじみよりもぼかしを選択しました。
この作品は今日はここまで・・、
続いて2作目「葡萄のある静物」の制作プロセスです。
「葡萄のある静物」
サイズ=375×345mm 使用水彩紙=ウォーターフォードホワイト
手順1:鉛筆デッサンと塗り始め
この絵の最大の見せ所、ガラスポットを描きます。ガラス器を描く最大のポイントは
(光が反射する)白い部分を絶対に塗り残すことだと思います。
そして色の暗い(強い)部分はクッキリとシャープになるように塗るとガラスの質感が出ます。
葡萄を塗り始めます。最初は大まかな陰影だけを描くに止めておきます。
ポットの中の紅茶をにじみで描きます。
布に写ったホワッとした紅茶の色を見て、直ぐににじみで描こうと思いました。
右のガラス器の影を描きます。縞模様になっていて実に面白い!絵心をそそります。
布・果物の陰影を描きます。色の境目(光の当たる明るい分と影の境目)を
水をわずかに含ませた筆ゴシゴシとぼかし、立体感や柔らかさを出します。
今日のプロセスはここまでです。次回は近日中にUPします。
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水彩画ブログ