2006年 02月 11日
水彩紙について
水彩用画材のなかで、作品の出来を最も左右するのは紙と敢えて言います。紙の目の粗さ、吸水性、発色性、丈夫さなど要素が、描き味や画風に大きな影響を及ぼします。
目の粗さ
一般的には 荒目、中目、細目に分けらる。細目の紙は比較的細密に描き込むのに向いている。表面が滑らかな分、塗った絵の具が画面上で動きやすく、初めて水彩画を描く人には扱いづらいかも知れない。荒目はかすれやタッチを生かして描くのに向いている。目の凹凸が色に微妙な深みを与え、味わいのある画面になる。
吸水性
水彩紙にはドーサといって、膠にミョウバンを混ぜた液が施されている。ドーサ液を紙に含ませる度合いが強いほど吸水性が弱く、度合いが弱いほど吸水性が強い。普通の画用紙にはドーサがほとんど殆どされていなく、吸水性が強すぎて水彩画を描くには向いていない。水彩紙でも吸水性の強いものは、絵の具を塗ったとたんに水分を吸い取ってしまい、タッチにムラが出来やすく、やや扱いづらい。また紙に絵の具が吸われる分、発色が落ちるものが多いようだ。しかし欠点ばかりではない。穏やかで色調と柔らかな風合いはこの手の紙の魅力となっている。吸水性が中程度の紙は絵の具の伸びが良く、とても 描きやすい。吸水性の弱い紙は撥水力が強く描くと絵の具をはじくような感じがある。これも慣れないと多少描きづらい面はある。その代わり鮮やかに発色するものが多い。
紙の厚さ
薄い紙は着彩すると表面が波を打ったようにデコボコになるので厚手の紙をおすすめする。紙の厚さは300g/㎡ といったように一平方メートルあたり何グラムで表されている。厚さは100gぐらいから400gぐらいまであるが、僕は250g以上の紙を使っている。
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